今回ご紹介するお店は、江戸川橋にあるお寿司屋「酢飯屋」さんです。こちらでは鮨でもなく寿司でもない、酢飯屋だけでしか食べられない究極の創作寿司がありました。隠れ家的な佇まいも素敵な酢飯屋さんをレビューしていきます。
☆今回は写真が多くてレビューも長めです。
こちらのお店は2016/09/15を以てこの場所での営業は終了し、移転とのことです。
「次の移転先は文京区水道2-6-8」(このお店の隣)に移転し、2016/09/26からのオープンとのこと。 詳細は酢飯屋WEBサイトにて
移転後は価格も変わるようなので、これ以降のレビューは過去ログとしてお楽しみください。
2015/10/11 初投稿
2016/09/17 移転情報を追記
酢飯屋さんの外観・内観・ポイント
ここ酢飯屋さんは地下鉄「江戸川橋駅」から歩いて10分ほどの場所にあります。
見た目はこのように寿司屋らしからぬ雑貨屋のような趣です。
それもそのはず、日中はカフェ形態で営業されているからです。
店内へは靴を脱いで上がります。
民家のような佇まいは、まるで家にいるかのようにくつろぐことができますね。
自分達が使う食材や道具などは、可能な限り現地に足を運び、五感で確かめる。自分達で作れるものは作る、獲れるものは獲りに行く。『本質』の定義は『原点』だと考えております。
酢飯屋さんWEBサイトより引用
この通り、店主の食材や道具に対するこだわりが半端なかったですし、サービス精神も旺盛。最初に結論付けてしまうととても楽しめて感動しました。
こちらのお店は、完全紹介制・完全予約制で当日の予約ができないようになっています。また、予約もWEBサイトのみとなっておりますのでご注意を。
さて席に着きました。これからどんなお寿司が出てくるのか楽しみであります。
メニュー・料理のレビュー
こちらの料理はおまかせのみとなっており、5000円・8000円・10000円の中から選択します。5000円はお寿司15貫+前菜のみ、8000円・10000円コースはお寿司15貫+前菜に魚料理が付きます。
飲み物やデザートは別料金となっています。飲み物もこだわりの日本酒やビールやジュースなど揃っていますよ!
さて、ここから出てきた順番にレビューしていきますよ!
まずは日本酒で乾杯です♪
日本酒を飲むための酒器もこだわりがあって選べます。これにはちょっとびっくりしました!
◎前菜(塩カツオ・うすい豆・切り干し大根・わさび漬け)
この前菜からしてやられました。塩カツオは旨味が凝縮してて酒のアテにピタリだし、わさびは修善寺の特上のものを使用。強烈な辛味の中に甘みを感じる。切り干し大根は土佐酢が和えてあり酸味がふんわり口の中に広がります。
ちなみに、同じ前菜ですが他の方のお皿が違うことに気付きました。皿まで手作りなので同じものが存在しないのでこのようになっているとのこと。これも面白いですね。
グラスもセンスの良いものが充てがわれます。
◎握り:松笠鯛とアコヤ貝の貝柱
握りはこのように人数分がお皿に盛られて出てきます。
◎松笠鯛
松笠鯛は艶かしい食感で旨味も十分。
◎アコヤ貝の貝柱
アコヤ貝とは真珠を養殖する際に使う貝だそうで、そこから採れる貝柱は貴重な珍味です。確かに普通の貝柱とは違って旨味が強いように思えました。
松笠鯛はこんなのです!ってでてきた(笑)
◎エゾイシカゲ貝
陸前高田の一般にはほとんど流通していない貝。写真には載せていませんが、食べ方が面白い。甘みと旨みを強く感じる逸品でした。
指で貝を持ち上げて1mぐらい上から皿に落とし、貝の縮まったところを戴くのです。寿司屋では貝を叩いて出すことがあるようですが、それを自分でやるというわけ。このエンターテイメント性に心躍りました。
鏡山という日本酒も美味かったなあ。
◎チダイ
昆布締めしてあって水分が凝縮して旨味が増大している。
◎鱧
今回は8月だったのですが、ギリギリ季節に間に合いました。骨切りはそこそこだったけど、こってりだけどあっさりしてて美味しい。
鱧の頭はこうですよ!ってまた持ってきてくれた(笑)
サービス精神旺盛ですね♪
◎マカジキ(銚子産)
湯霜漬けという手法で味付けされており、調味液の浸透が穏やかで優しい味わいなのが嬉しい。
◎新秋刀魚
今回一番美味いと感じたお寿司。新鮮さと脂の乗り全てが最高でした。
◎3種類の皮のお寿司
金目鯛、スジアラ、大目ますの皮とシャリを佐賀県のくちどけという海苔で巻いて戴きます。海苔が口の中でとろけるのがとても快感。ちなみにこの海苔は1畳2000円ぐらいするという高級品!
浅間山という日本酒は、辛口ながらもふくよかな旨味があって素敵でした。
◎鰆(さわら)
鰆とマスタードという珍しい組み合わせ。淡白な味わいの魚ですが、マスタードが旨味を更に引き出している感じがしました。わさびを使わないお寿司はここ酢飯屋さんの特徴です。
◎メバチマグロを使った自家製ツナ
まさかツナかと思いましたが、魚醤を使って作られており、シャリとの一体感が良かった。玉ねぎが良いアクセントに。
先ほどでてきた、松笠鯛のあら汁です。
◎牛の握り
この牛は酢飯屋さんが一頭買いして、畜産されたもの。カンボジアの胡椒が掛かっています。
山廃の日本酒も実に美味しい。
お寿司はまだまだ続きます。見た目がなんとも魅力的なものが出てきましたよ!
◎干瓢巻き
鹿児島県産のゴマがかかっており、自分で巻いて戴きます。海苔は先ほどと同じくくちどけで。素朴だけど旨味が主張する干瓢でした。とてもうまい!
◎納豆巻き
納豆も産地は聞いていませんが、とても旨味が強い極上のもの。赤米と合わせると納豆の癖が緩和されて調和が取れて良い感じに。
いよいよ握りの最後が登場!
◎アナゴ
塩と山椒がかかっています。最後にふさわしく旨味が強くふんわりとしていました。
ちなみに、遅れた同行者がいたのですが、このようにまとめて15貫でてきました。見た目は魅力的ですよね!
お茶で一息つきながら・・・
◎喜界島の黒糖ゴマアイス
デザートもたんまり戴きました。このゴマアイスが秀逸すぎました。
アイスというよりゴマそのものを食べている感じがするほど、ゴマの風味が濃厚!
◎レモンのどら焼き-和菓子 薫風-
なんと有名な和菓子屋さんの薫風さんのどら焼きです。5人で分けたのでこんな姿に。このお店のオリジナルだそうで、レモンのジャムが入っておりほろ苦さもあるどら焼きです。
◎ドライフルーツの羊羹-wagashi asobi-
北海道産小豆と沖縄西表産の黒糖とラム酒で炊き上げた羊羹に、イチジクなどのドライフルーツが入っています。デザートにまでこだわるなんて本当に感服いたしました。
これらが出てくるまでに約2時間、たっぷりと楽しめました。
予算・総評
予算:飲み物はお酒を頼んだとして1人2000円ぐらいなので、5000円コースの場合7000円程度か。
総評:今回は5000円のコースに飲み物とデザートを食べて1人8000円程度で済みました。出てくるものはどれもこだわりのものばかりで度肝を抜かれました。鮨とは違い、ここの寿司は酢飯屋の寿司、唯一無二のものだと強く感じました。エンターテイメント性も素晴らしいし、おもてなしも丁寧。食べることが好きな方はぜひ一度このお店を訪れてみてください。
地図・アクセス
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