今回ご紹介するお店は、埼玉県の川口にある「川口 鮨 さいとう」さんです。
埼玉県の鮨事情は東京と比べるとやや物足りない感もあるかもしれませんが、東京には負けておらず互いにしのぎを削ってるように思えます。
鮨はどうしても価格が高くハードルが上がってしまいますが、安くて美味しいお鮨があったら行ってみたいものですよね?
と思ってたら川口に見つけてしまいました。
ランチですが価格はお手頃でしかも満足できる江戸前鮨があるのを。
私の友人に連れてってもらいましたが、もっと早く行けばと後悔するほどに楽しんできましたのであまり教えたくないですが、皆様にご紹介したい。
当記事はミッキー(@micky19750930)が執筆しております。
2019/01/08 初投稿
川口 鮨 さいとう 外観・内観
川口 鮨 さいとうさんは名称通り川口にありまして、JR川口駅から歩いて3分ほどの近代BLD17というビルの3Fになります。
看板代わりの行灯が渋くこれだけで期待が高まる。
店内は白木のカウンター10席のみで、天井も高く非常に居心地の良い空間。
一部に黒も使用しておりくつろいだカウンターが素敵でした。
川口 鮨 さいとう のポイント
こちらのお店は2016年5月にオープンした、比較的若い江戸前鮨のお店。
江戸前鮨とは?
本来は、東京湾界隈で水揚げされた魚介類を使用し、仕事を施して提供するタイプの鮨のことでしたが、現在は東京湾でとれる魚介類が減ったために産地は問わず「ネタやシャリに多大な仕事を施した」意味である「江戸前の仕事」がされた鮨を指すことが多いです。
店主も例に漏れず、シャリやネタに仕事をして出す鮨をコンセプトにしており、魚介類は豊洲で仕入れているとのことでネタの目利きもなかなかのものでした。
常時20種類以上のネタが用意されており、江戸前の手のかかったお鮨を提供してくれます。
伝統的な仕事だけでなく、次世代に繋げるべく新たな試みもしているとのことで大変好感だったのが印象的でした。
江戸前鮨というとどうしてもきになるのが価格ですが、こちらのお店は比較的低価格で楽しめるように配慮しておりどなたでもお気軽に江戸前鮨が楽しめるのは嬉しい限り。
店主は真面目で気さくな方で接客も心地よいですし、鮨に対しては真剣そのものですからお鮨を楽しめるための配慮もGood。
鮨はコース(お任せ)とアラカルト(お好み)がありますが相談すればフレキシブルに対応もできるという、お客さんに寄り添ったホスピタリティは本当に素晴らしいと感じました。
とここまで褒めちぎっておりますが、1つだけ。
シャリや握り方による鮨の一体感はまだまだ改善の余地があるように見えたので、改善された時は名店に一歩近づくのではと。
開店して約3年でここまでの仕上げは素晴らしいと思うので、今後にも期待したいですし名店に近づいていく予感がします。
予約・混雑状況など
こちらのお店は電話にて予約を受け付けているようです。
上記に書いたようにフレキシブルに対応いただけますので、特殊なネタの取り置きなど相談してみてはいかがでしょうか。
週末等は込み合うこともあるようなので、予約が吉と思います。
ランチ鮨のレビュー
ランチメニュー
写真はありませんが、冒頭でも説明した通り
- お任せ(4000円コース→先附・季節の握り・椀物・甘味)
- お好み(アラカルトの握り、1貫200円〜)
の構成となっていて破格なのに驚く。
その他、一品料理も用意されているのでお酒を飲みながら楽しむなんてことも可能。
お酒も日本酒やビール・ハイボール・ワインなどが揃っていました。
今回は常連さんにお連れいただき、4000円のコースをカスタマイズしたバージョンを楽しんできたのでレビュー致します。
ビール
まずはビールで乾杯。
丁寧に注いでありグラスもおしゃれで楽しんで飲みました。
お酒を楽しんでいると、先附(魚介類のおつまみ)が登場します。
ガリ
ガリはおかわり自由。
シャープな辛さが秀逸で酢は穏やか。
わさび
わさびは目の前で長次郎のおろしを使って擦ってくれる。
甘味もあり鮮烈な辛さも素敵な美味しいわさびでありました。
白子のポン酢和え
最初に白子のポン酢和えが登場。
プリプリの白子に自家製ポン酢の組み合わせは絶妙で、白子のクリーミーさが引き立つ。
もみじおろしが良いアクセントに。
塩辛
自家製の塩辛。
臭みが皆無で、普段塩辛を食べない筆者でも美味しくいただけた。
イカの美味しさが余すことなく楽しめて嬉しい。
貝のつぼ焼き
貝の名前を失念(ごめんなさい・・・)
楊枝に刺した状態でゆっくり抜くと肝まで繋がって出てきて磯の香りをたっぷりと口中で楽しめる。
刺身盛り合わせ
刺身の盛り合わせが登場。
今回は
- 氷見の寒ブリ
- 本マグロ
- シメサバ
- 鯛
の4種とどれを取っても贅沢。
氷見の寒ブリは白眉で、脂のノリと身の締まった旨さが本当にたまらない。
冬の季節の宝物ですね。
マグロも吟味されており美味しいですし、他の刺身も仕事がしっかり施されていて嬉しい。
鯛などは添えられてる藻塩で食べると醤油で食べるより甘く感じるのだから不思議ですよね。
と、先附はここまでで握りに移行します。
ここまでの満足感はなかなかのもの。
握り
握りは1貫ずつリズムよく握っていただけます。
シャリは米酢を使って穏やかに仕上げてあり塩もきかせてシャープさもあり、どのネタにも合わせられる万能タイプ型と分析。
コースですが、途中でアラカルトも注文したので合わせてレビューしちゃいます。
ヒラメ
ヒラメの握り。
上には藻塩がかかっていて煮切りは塗ってないタイプ。
ヒラメのプリプリした食感とシャリのもちもち感とのコントラストが嬉しく、塩で甘味も引き立つ憎い演出。
カワハギ
カワハギの握りにはカワハギの肝が乗っている。
カワハギの身自体は淡白だが旨味がたっぷりで肝の旨さと合わすと肝和えのような味わいになるのが印象的だった。
濃厚で満足度が高いお鮨。
コハダ
江戸前鮨の一番力を入れてるネタと言われるコハダ。
こちらのコハダもきちんと仕事がされていて、酢はやや強めに締めてあった。
切りつけは美しく見た目は美味しそうに見えて味わいもなかなかだったが、改良の余地は十分にある。
コハダが美味くなれば名店に近づくのは間違いなので、これからに期待。
キンメの炙り
深海魚のキンメを軽く炙ったもの。
煮切りが塗ってある。
身はしっかりして、噛みしめるごとにほとばしる旨味はさすがは高級魚。
この握りが今回食べた中で一番バランスが取れていて美味しいと感じた。
白えび・いくら・バフンウニの3色丼
見た目が豪勢で心踊る丼が登場。
白えびの甘さ、バフンウニの濃厚さ、いくらの塩分の3つのバランスが素晴らしくお代わりしたくなるほど楽しめた丼。
材料が吟味されてバランスを取る仕事ぶりは江戸前鮨ならではと言えるかも。
店主の非凡さを垣間見た瞬間であった。
平貝の炙り(アラカルト)
同行していた友人がアラカルトでオーダーしていたので便乗しました。
炙ってある身をそのまま食べるのも美味しそうだけど、下に敷いてある海苔はもちろん・・・
平貝は海苔に巻いてパクッといただきます。
噛むごとに貝と海苔の磯の風味が押し寄せて幸せな気分に♪
見た目がまるでお餅の磯辺焼きのように見えるのも面白い。
これはオーダーして正解だった。
味付けはシンプルなので物足りなければ添えてある七味をつけると変化が出て違う美味しさにも出会えます。
トロたく
握りも終盤に差し掛かり、巻物の登場。
最初はトロと沢庵を合わせたトロたく。
沢庵に塩分があるので醤油など付けずともそのまま食べられて、わさびも効いてるしシャリとの相性も抜群。
鮨職人の作る巻物はやっぱり一味違う。
干瓢巻き
干瓢巻きはスタンダードな巻物ですが落ち着く味わい。
やや干瓢(かんぴょう)が甘めであるのは好みが別れるかもしれませんが、デザート的な位置付けなので個人的にはありかと。
椀物
締めの椀はお味噌汁で。
今まで食べてきたお鮨たちを振り返ります。
今回は恐らく幹事の意向でデザートがありませんでしたが、特に問題はない。
最後まで楽しむことができました。
予算
4000円のコースにアラカルト、お酒を3杯飲んで1人約7000円でした。
総評
昼に4000円のコースで先附から握りまでたっぷり堪能できるのは本当に破格ですしコスパ良しと言わざるを得ません。
江戸前の仕事ぶりもなかなかの物ですし、特にネタの吟味は素晴らしいと感じましたので今後にも期待したい江戸前鮨のお店と言えると思います。
まだまだ認知度が低いと思われ、行くなら今がチャンスかもしれません!
地図・アクセス
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鮨屋さんでよく見かけるわさびおろし器です。
鮫皮で下ろすとわさびの旨味が際立ち、甘味を感じる素晴らしい器具ですしお安いので是非♪
ご家庭でも本格わさびを味わえる名アイテム!
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