今回ご紹介するお店は、京都は今出川にある和菓子の老舗「塩芳軒(しおよしけん)」さんです。
京都といえば和菓子、とイメージされる方も多いと思いますが、数多くある和菓子店の中でどれが良いの?っていう疑問が出てきませんでしょうか。
当サイトでは京都府の和菓子投稿もあり、全て厳選したおススメ店舗ですが、その中でも更に美味しい和菓子店の1つがここ塩芳軒でございます。
もう1つ、和菓子店といえば予約などのハードルが高いことでなかなか訪問に踏み切れない方に朗報が。
こちらのお店は、なんと予約なしでも購入できる場合があり、嬉しい方も多いはず。
素敵な和菓子を是非ご覧になっていって下さい。
当記事はミッキー(@micky19750930)が執筆しております。
2015/07/19 初投稿
2018/07/02 記事を全体的にリライト
塩芳軒さんの外観・内観
塩芳軒さんは、地下鉄烏丸線「今出川」駅を降りて歩いて15分ぐらいの場所にあります。
黒門通という通り沿いです。
京都は碁盤目状に区画されているので、地図を見ながら訪問すれば迷うことは少ないと思います。
駅から離れているので、京都駅からタクシーを使うというのも良いかもしれません。
実に見事な外観でありますが、裏付ける理由がちゃんとありました。
店内も風格が見事で、このようにお菓子がディスプレイされていました。
塩芳軒さんのポイント
塩芳軒さんは、1882年創業の和菓子の老舗であり、130年以上の歴史があります。
和菓子の老舗というと、予約のハードルが高かったり、ルールが分からなくて訪問しにくかったりと和菓子好き以外にはあまり好まれない傾向があるかもしれませんが、ここ塩芳軒さんはこれらの概念をすべて払拭してくれるお店だと感じました。
このお店のポイントをまとめました。
歴史的意匠建造物に認定されている伝統ある佇まい
こちらの建物は京都を代表する有形文化財に指定されており、風格ある長暖簾が実に見事。
明治15年に菓祖・林浄因命(はやしじょういんのみこと)の流れをくむ『塩路軒』から暖簾分けされたのだそうです。
まさに京都を代表する佇まいともいえるかも。
創業は、一八八二年。
1591年、天下統一を果たした豊臣秀吉は、
聚楽第と呼ばれる豪壮な城郭を築城し、強大な権威を世に示しました。
塩芳軒は、そこから命名した焼菓子「聚楽」を代表銘菓として、
聚楽第の鉄門が面していたとされる黒門通に店を構えています。
塩芳軒WEBサイトより引用致しました。
お店のロケーションはなんと聚楽第の鉄門のそばだったという。
ちなみに、聚楽というキーワードはこれに止まらず続きがあります。
聚洸さんと塩芳軒さん関係があった
このお店からほぼまっすぐ北上すると聚洸(じゅこう)という和菓子店(これまた有名なお店)があるのですが、聚・・・聚楽、発想した方はいるでしょうか。
実は、塩芳軒さんと聚洸(じゅこう)さんは無関係ではなく、つながっているのです。
聚洸(じゅこう)さんの店主 高家裕典さんは塩芳軒がご実家だそうで、ご実家などで修業した後に独立して出来た和菓子店であります。
聚洸さんと塩芳軒さんの和菓子を食べ比べてみると根底が同じことがお分かりになるかもしれません。
こんなマニアックなことはなかなか知ることがないですが、筆者は知ってしまったのでお知らせしておきますね。
京都の良さが分かる実直な和菓子
塩芳軒さんの和菓子のコンセプトとして、京都の良さが伝わるような京菓子を掲げておられており実直に表現されているのが印象的。
伝統を大事にした和菓子は本当に癒されます。
和菓子は毎月ラインナップが変わるので、気になる方はお店に確認してみて下さい。
予約なしでも購入できる場合があります
京都の和菓子店というと、基本は予約制で当日にフラッと訪問しても購入出来ないことが殆どですが、塩芳軒さんは予約しないでも購入できる場合があります。
店舗の開店した午前中に訪問すると、予約なしでも購入できることがあるのを覚えておくと良いでしょう。
但し、いつでも予約なしで購入できるとは保証できないため、基本は訪問前に電話で確認するのが良いかと思います。
塩芳軒さんの予約方法
予約は電話にて受付けてくれます。
上生菓子(塩芳軒では蒸菓子と呼んでいます。)については、月ごとに作るものが異なるため、予約したときにどんなものを作ってるか聞いてみて下さい。
別途相談すれば、特別な和菓子を作ってくれる可能性もありますが、「季節外れ」の和菓子は作ってもらえないのでご注意下さい。
- 冬に水ようかん(水ようかんは夏の和菓子)
- 夏にわらび餅(わらび餅は春の和菓子)
など、無知を晒すと結構恥ずかしいかもしれません。
メニュー・料理のレビュー
メニューは月ごと、季節ごとに変わるようなので都度お店に確認された方が良いと思います。
羊羹は定番商品のようですが、今回は生菓子(蒸菓子)を頼んでみました。
7月の生菓子
夏の和菓子は涼しげなものが目立ってるように思えます。
このように仕切りの入った箱に詰めてくれるので、注意して持ち帰れば、崩れることも少ないと思います。
今回は午前中に購入して、夜に東京に持ち帰ることに成功しています。
半夏生(はんけしょう)
▲半夏生(はんけしょう)
羽二重餅の中に白餡が入っているお菓子です。
写真は場所が悪かったのか白く見えますが、実際はウグイス色です。
羽二重餅の柔らかさと白餡の滑らかさのコントラストが最高で後味もさっぱり、夏らしい和菓子でした。
今回の中では一番気に入りました。
ひさご
▲ひさご
道明寺羊羹(道明寺粉を使った羊羹で、見た目が米のようにも見える)の中に大納言が入っています。
見た目が実に涼しげで、粒々の感触と寒天の感触が口の中で快感をもたらします。
大納言も程よい甘さで素晴らしい羊羹でした。
水牡丹
▲水牡丹
白餡を淡紅色に染めて、吉野葛で包み込むという和菓子です。
こちら以外のお店にもある定番和菓子ですが、塩芳軒のは一際洗練されていました。
白餡が滑らかで、上質な葛と合さるとひたすら恍惚になります。
葛まんじゅう
▲葛まんじゅう
水牡丹が白餡なら、こちらの葛まんじゅうは上質なこしあん。という違いだけ。
外側は勿論吉野葛で覆われていて一口で食べると口の中でくにゅくにゅと粘膜を刺激し、全体で感じる美味さに思わず笑みがこぼれてしまいます。
塩芳軒のお菓子全てにいえますが、後味が潔く、いくら食べても食べ飽きない。
予算・総評
予算:上生菓子は1つ432円~。
総評:予約なしで買えてしかも、京都いや日本有数の美味さの和菓子なので、値段が1個400円を超えたとしても自分は破格だと思います。
お目当てのお菓子があれば予約するのが吉です。
夕方には売切れることも多いようなので、予約しない場合は早めの訪問をお勧めいたします。
地図・アクセス
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