【閉店】ラ・ルレヴ(恵比寿)正統派フレンチとワインペアリングが超絶レベルで訪問必須!

レストラン ラ・ルレヴ

※ こちらのお店は2018/07/20を以て閉店しておりますので、閉店カテゴリへ移動します。

ミッキー(@micky19750930)です。

今回ご紹介するお店は、恵比寿にある「レストラン ラ ルレヴ」さんです。

当ブログで何度も紹介している、遠藤利三郎商店が手がけるフレンチレストラン。

結論から言うと、ワイン好きでフレンチを楽しみたい方は絶対に行くべきレストラン!

その全貌に迫っていきたいと思います。

ここの店名である「ラ・ルレヴ」は
レストラン ラ ルレヴ

と表記するのですが、当ブログのフォントではアキュート・アクセントが表示できないため、ラ・ルレヴとカタカナ表記とさせていただきました。

ご理解いただければ幸いです。

2018/01/11 初投稿

外観・内観・ポイント

レストラン・ラ・ルレヴ

外観

レストラン ラ ルレヴさんは、JR恵比寿駅東口から歩いて2分ほどにある商業ビル「GEMS恵比寿」の7Fにございます。

 

レストラン・ラ・ルレヴ

エントランスを抜けると・・・

エントランスを抜けると、左側には緑、右側はワイングラスに囲まれた、なんとも雰囲気の良い廊下を歩いて店舗に入ることになります。

このアプローチはとても素敵ですね。

 

レストラン・ラ・ルレヴ

店内

店内はシックで落ち着いた雰囲気で、デートでも会食でも万能なロケーション。

 

レストラン・ラ・ルレヴ

ワイングラス

廊下から見えてたワイングラスです。

外の緑も店の良い雰囲気に一役買っています。

 

レストラン・ラ・ルレヴ

ワインセラー

今回座った席の側には、ワインセラーもあり、ワイン好きにはたまらない空間となっていました。

 

レストラン ラ・ルレヴさんのポイント

こちらは、押上にあるワインバー「遠藤利三郎商店」 グループの5店舗目となる、ワインも秀逸なフレンチレストランであります。

遠藤利三郎商店が大好きな筆者は、ラ・ルレヴさんが出来るのを心待ちにしておりました。

ちょっと長くなりますが、お店ができた背景を少しだけ。

 

長年の夢が実現したレストラン

かつて向島葡萄亭と言うレストランを経営されていたのですが、紆余曲折があり閉店されたそう。

しばらくは、遠藤利三郎商店の4店舗(押上本店、炭焼き&wine利三郎(神田)、角打ワイン 利三郎、神泉 遠藤利三郎商店)の経営に力を注ぐものの、フレンチレストランに対する思いはずっと消えることはなかったそうです。

いつかフレンチレストランを再開させるぞ!と林洋介社長や長シェフをはじめとするスタッフが、レストランオープンに向けて一生懸命頑張っている姿を見かけましたし、レストランに対する熱い思いも聞いておりました。

おそらく苦労の方が多かったと思います。SNSや店舗などで疲労困憊な社長やスタッフを何度見かけたことか・・・

そして、やっとオープンにこぎつけたわけで、筆者も嬉しかったですし、これからもさらなる発展を見守りつつ楽しみにしたい次第です。

 

正統派フレンチに酔いしれよう

ラ・ルレヴさんのフランス料理は長シェフが渾身のリソースを注ぎ込んだ正統派フレンチ。

2017年はイノベーティブ・フュージョンが流行った年でもあり、正統派フレンチだと見劣りするかもと一瞬でも思った筆者は、すぐに間違いだと気づかされました。

いただいたお料理は一言で言うと、繊細でホッとする料理。

細部までこだわった見た目や味のアレンジはもちろん素晴らしいですし、素材を生かしたさりげない美味しさが心に沁み入ります。

きらびやかなフレンチを食べているのに、故郷の味のような、優しさの要素があり、長シェフの温和な性格がダイレクトに表現されていると感じました。

色々語っていますが、ぜひ一度食べてもらいたい。

 

料理に寄り添った素敵なワインペアリング

そして、忘れてはならないのは、料理に合わせるワインペアリング。

他フレンチレストランでもワインペアリングがあり、筆者も経験していますが、ラ・ルレヴさんのペアリングは贔屓目で見なくても1歩先に行ってると感じた。

何故ならば、ワインを選ぶソムリエがここの料理を完全に知り尽くしていて(愛してると言った方が適切?)、全てのワインが料理に寄り添うからなのです。

ワインだけが美味しくてもダメだし、料理だけが美味しくてもつまらない。

料理とワイン両方を組み合わせてフィネス(最高の意)を作り上げる。

林社長と長シェフの長年のタッグがなせる技ですし、お互い切磋琢磨して、美味しいものを提供するんだという気持ちが伝わってきました。

美味しい料理と、美味しいワインが出会った時の感動は文字に起こすのが難しいぐらいに素晴らしいものです。

いろんな賛辞の言葉を思い浮かべながら一言「言葉はいらない(ほど感極まっている)」 が筆者の中で結論づけた総評です。

 

料理は毎月変わる1万円のコースのみ、ワインペアリングは後述しますが5000円〜となっていて、これにサービス料が10%となるので、16500円〜(税込)の予算となりますが、恵比寿にしてはリーズナブルと言うかお得感満載なのも嬉しいところです。

 

予約・混雑情報・喫煙の有無

予約必須で、テーブルチェック(WEB予約)から予約をして下さい。

時期によっては空いていないこともあるので、余裕を持った予約がおすすめ。

店内は禁煙です。

 

 

メニュー・料理のレビュー

ラ・ルレヴさんは10000円のコース料理のみ。

コース内容は毎月変わりますので、何度通っても飽きずに変化を楽しめるのが良いですね。

Facebookページからメニューを確認することができます!

 

コース料理にはワインペアリングをつける事が可能

  • ハーモニー(6種のワイン75mlずつ)5000円
  • ハーモニー(6種のワイン100mlずつ)7500円
  • テロワール(6種のワイン75mlずつ)7500円
  • テロワール(6種のワイン100mlずつ)10000円

ハーモニーはニューワールド(ワインの本場である、フランスやイタリア以外の地域で作られる、比較的歴史の新しいワインのこと)のワインを中心としたラインナップ、テロワールはフランスワインを中心とした構成となっています。

どちらも魅力的なので、筆者のオススメは、ハーモニーとテロワールを1対ずつオーダーすると、お互いのワインをシェアできてとってもお得な気分になれます。

ここのワインペアリングは嬉しいことに、シャンパーニュが含まれている事です!

他レストランではシャンパーニュ(やスパークリング)は別料金ってところばかりなので、ペアリングに含まれているのは実に良心的です。

存分にワインを楽しむことが出来ますね。

 

では、料理とワインを早速レビューしていきます。

今回はテロワール・ハーモニーの両方のペアリングとなったので、ワインは両方とも(シャンパン入れて全11種!)ご紹介しております。

 

2017年11月のコース

レストラン・ラ・ルレヴ

メニューとテーブルセット

メニューとテーブルセットです。

ガラスのプレートがとても素敵で、お店の雰囲気にベストマッチ。

 

シャンパーニュ

レストラン・ラ・ルレヴ

ワインサーブ

最初はシャンパーニュで。

社長(シニアソムリエ)自らサーブいただきました。

 

レストラン・ラ・ルレヴ

テタンジェ

シャンパーニュはテタンジェ。

フランス大統領主催のレセプションでは必ず出てくる、王道のシャンパーニュ。

優美な味わいで、出てくる料理が待ち遠しい。

 

アミューズ

レストラン・ラ・ルレヴ

マドレーヌ・ドフィーヌ

ワインボトルの先端が器になっているという斬新さ。

マドレーヌとドフィーヌ(じゃがいもとシュー生地を合わせて油で揚げたもの)は、繊細な味わいで、ほんのり暖かく、口当たりが軽くいただけます。

アミューズが素晴らしいのは遠藤利三郎商店ならでは。

 

冷製アミューズ

レストラン・ラ・ルレヴ

冷製アミューズ

温かいアミューズの後は冷製で。

左から、タスマニア産サーモンとギリシャ風野菜のマリネ、キノコのマリネ、ウフブルイエ(フランスの卵料理)。

1品1品丁寧に作られていて、味付けは抑えめに。

食べるごとに食欲が湧いてくる。

 

カリフラワーと秋刀魚の燻製のサラダ仕立て(冷前菜)

レストラン・ラ・ルレヴ

カリフラワーと秋刀魚の燻製のサラダ仕立て

実に華やかなサラダが出てきた。

カリフラワーの下には秋刀魚の燻製がソースに包まれて鎮座している。

シャクシャクした歯ごたえと、燻製の風味が口の中に広がって、口福(こうふく)の世界に。

 

レストラン・ラ・ルレヴ

アルザスの白

冷前菜に合わせた白ワイン。

テロワールの方はアルザスの白でした。

豊かな旨味が燻製香と合間って、うっとりしてしまう。

 

レストラン・ラ・ルレヴ

Arneis Le Rune

こちらはハーモニーで、イタリアの白ワイン。

フルーティーでハーブのような爽やかさがあって、やっぱり燻製とマッチするんですねえ。

 

パン

レストラン・ラ・ルレヴ

自家製パン

合間には自家製パンを。

店名であるRの焼印が可愛いアクセントに。

香ばしく、料理の邪魔をしないシンプルな味わい。

 

レストラン・ラ・ルレヴ

バター

バターをたっぷりつけて食べると幸せですね。

 

魚介の裏ごしスープのグラチネ(温前菜)

レストラン・ラ・ルレヴ

魚介の裏ごしスープのグラチネ

温前菜はスープ。

いろんな魚介を丁寧に裏ごししたスープで、サフランで香りづけしてある。

魚介の形は全くないが、魚介をダイレクトに感じることができるスープ。

上に乗っているジャガイモのマッシュとの相性も抜群!

濃厚なのに後味すっきりなのは、シェフの仕事が丁寧であるからか。

丼で食べたいぐらいの衝動に駆られましたが我慢!

 

魚介にはロゼワインをペアリング

レストラン・ラ・ルレヴ

ロゼワイン

魚介系なので、プロバンス(南フランス)のような海に近いロゼワインが合うんです、とのことでペアリングされたワインはこちら。

レストラン・ラ・ルレヴ

Rock Angel

プロバンスのロゼワイン。

フレッシュな風味の中にほのかな甘みも感じ、魚介スープの味を引き立てる。

複雑ながらすっきりな味わいで、肉・魚なんでも合いそうな感じがしました。

 

レストラン・ラ・ルレヴ

KOYLE

こちらはなんと、チリのロゼワイン。

海沿いのワインであるせいでしょうか、ほのかに塩のニュアンスを感じ、スパイスの風味も?

初めて飲みましたが、これもとっても美味しい。

 

青森県産 真鱈とジャガイモ 季節野菜のアイオリソース シソ科のハーブを添えて(魚料理)

今まではまだ前菜。

これからいよいよメインに突入します。

 

レストラン・ラ・ルレヴ

青森県産 真鱈とジャガイモ 季節野菜のアイオリソース

野菜をふんだんに使った魚料理。

ブロッコリーの緑とアイオリソースのコントラストも見事。

真鱈は火入れが絶妙でしっとりさを保っていて、白身の優しい味わいが素敵。

アイオリソースは自家製で、濃厚なのだけど上品で飽きずに食べられる。

貝やハーブも良いアクセントとなっていて、実にバランスの良い1皿。

 

魚料理に合わせる白ワイン

レストラン・ラ・ルレヴ

魚には重めの白ワイン

魚には重め(強め)の白ワインですねえ、ってことで以下2種。

 

レストラン・ラ・ルレヴ

ラール

南アフリカの白ワイン。

遠藤利三郎商店(押上)で飲んだことがありますが、ペアリングにするとまた違った味わいが楽しめました。

樽熟成をしっかりさせていて、ミネラル豊富で複雑な味わいがあり、魚料理を包み込む力強さを感じた。

ワイン単体でじっくり飲むのにも向いてますね。

 

レストラン・ラ・ルレヴ

CISTUS

こちらはフランスの白ワイン。

一言で言うと、エレガントな味わい。

ラールもよかったけど、こちらは別格でした。

果実味も感じ、重厚さや味わいのバランスが秀逸で魚料理をより美味しくさせますね。

 

口直し

レストラン・ラ・ルレヴ

ヴァンショーのグラニテ

メインの肉料理の前の口直し。

ヴァンショーとはホットワインのことで、ホットワインを作ったときの出し殻で作ったグラニテ(シャーベットの一歩手前の状態)です。

口中がさっぱりしてリセットされました。

 

さて、いよいよ佳境に近づいていきます。

 

北海道産 蝦夷鹿のロースト ポワブラードソース”百合根と玉葱”

レストラン・ラ・ルレヴ

北海道産 蝦夷鹿のロースト

メインの肉料理。

ボリューム感のある蝦夷鹿肉と、正統派フレンチの証である「ポワブラードソース」。

ポワブラードソースとは、スパイスや酸味の利いた少し甘酸っぱいソースのことです。

じっくり火入れした蝦夷鹿はジューシーで、甘酸っぱいソースが絡むと口中が幸せになります。

百合根と玉ねぎも良い仕事をしていて、食感にリズムを与えて、より楽しく肉を堪能できました。

 

赤ワインペアリングはなんとダブル(2種のワイン)

レストラン・ラ・ルレヴ

赤ワイン

肉料理にももちろんワインをペアリングするのですが、なんとダブルペアリング(1人2種類のワイン)!

赤がたっぷり楽しめます。

今回は2人×2種類なので4種のワインとなりました!

 

レストラン・ラ・ルレヴ

ポマール

最初に言っちゃいますが、これが一番うまかった!

フランスはブルゴーニュの赤ワインで、知る人ぞ知る格式のある素晴らしいもの。

濃厚な色合いに、スパイスをがっつり感じ、複雑さがありタンニン豊富でリッチで高貴な味わい。

味の要素が多すぎて、言語化するのが難しいですが、飲めば旨さに酔いしれることが出来ます。

赤ワインってこんなに美味しいんだと。

目が醒める思いがしたワインでした。

 

レストラン・ラ・ルレヴ

スール アン セーヌ

こちらはフランスコート デュ ローヌのシラーのワインです。

シラーの良さであるスパイシーが前面に出ていて、ジビエに相性抜群。

もっと熟成させたらさらに美味くなる予感がしました。

これも素晴らしいワインでした。

 

レストラン・ラ・ルレヴ

シャトー・ドゥーピア ル・バロンズ

フランスのワインで、シラーやグルナッシュブランなどブレンドしているボルドータイプ。

スパイシーなのですが、シャープな味わいなので最初の1口から美味しく頂けた。

 

レストラン・ラ・ルレヴ

ジェイ・クリストファー

アメリカはオレゴン州のピノ・ノワール。

ピノ・ノワール特有の華やかさを感じるが、熟成させているので風味はしっかり、肉料理とがっぷり四つできる力強さも兼ね備えた飲みやすいワインでした。

 

と、ここまででもだいぶ満足ですが、宴はまだ終わりません!

 

11月の畑の野菜(サラダ)

え?ここでサラダ?と思いましたが、読み進めれば理由がわかります。

レストラン・ラ・ルレヴ

11月の畑の野菜

黒トリュフをたっぷり使ったサラダ。

先ほどの赤と合わせても美味しいですし、シャクシャクと歯ごたえも快感。

これは次に続く口直しなのです。

 

アヴァンデセール(最初のデザート)

いよいよ、物語も佳境に。

デザートのフェーズに移ります。

レストラン・ラ・ルレヴ

グレープフルーツのプリン

グレープフルーツのプリンの上には、ベルガモットアールグレイで作ったジュレが乗っています。

プリンとジュレのコラボレーション。

酸味とアールグレイの高貴な風味は、甘みだけでなく、苦味も感じ、しつこくなくてさっぱりといただける。

 

グランデセール(メインデザート)

アヴァンデセール・グランデセールとデザートが2種出てくるのは個人的には嬉しい。

フレンチはデザートまでしっかり食べて締めたいですよね♪

グランデセールは3種の中から選択するのですが、2人だったので2種をシェア。

 

レストラン・ラ・ルレヴ

ムッシュ マルコンの栗のタルト

秋なので栗のタルト。

サクサクのタルトと栗の濃厚な風味がたまらなく美味しい。

添えてあるアイスや赤ワインで煮込んだ洋ナシと合わせると、幸せが倍増しますね。

 

レストラン・ラ・ルレヴ

モアル オー ショコラ コニャックのグラス添え

濃厚な温かいショコラはそのまま食べても十分に美味しいのですが、コニャックをかけながら食べると大人の味わいに。

アイスをそえて食べると、温かいのと冷たいコントラストで楽しめる。

 

デザートワイン

レストラン・ラ・ルレヴ

デザートワイン

デザートワインはペアリングとは別になりますが、出してもらいました。

 

レストラン・ラ・ルレヴ

ウィリアムピッカリング

20年熟成させたポートワイン。

円みのある甘さに豊かな果実味を感じ、ショコラと相性が良いデザートワインです。

 

レストラン・ラ・ルレヴ

シャトー・ギロー ソーテルヌ

世界の貴腐ワインの代表とも言われるものらしい。

ソーテルヌのデザートワインは単体で十分インパクトがあり、ぜひ飲んでもらいたい。

勿論、デザートの相性も抜群です!

 

デザートまで堪能し、お腹はかなりいっぱいになりました。(量の調整はできるようなのでご安心を)

予算・総評

予算:ワインペアリングで16500円〜。
総評:料理とワインペアリングの妙をぜひ味わって欲しいです。
ペアリングのお店は数多くありますが、これだけ料理に寄り添ったペアリングは都内ではなかなかないと思うので、試す価値は十分にあります。

恵比寿という場所にしてはリーズナブルで、満足度は極めて高い正統派フレンチが楽しめるのはここだけですよ!

ぜひ行ってみて下さい!

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