今回ご紹介するお店は、西麻布(最寄駅は表参道)にあるレフェルヴェソンスさんです。
東京には数多くのフレンチレストランがあり、しのぎを削りあっています。
その中でも数年で頭角を表した驚異のフレンチレストランがありました。
その名は レフェルヴェソンス。
クラシカルなフレンチからさらに洗練されたオリジナルのフレンチ料理が楽しめる場所です。
唯一無二と言っても良いでしょう。
絶対行くべき!と断言できる素晴らしい場所です。
当記事はミッキー(@micky19750930)が執筆しております。
店名は「レフェルヴェソンス」が正しいのですが、「レフェルベソンス」と「ヴェ」と「ベ」を間違う方が多いようです。Googleで検索すれば補完してくれますが、ご注意戴ければ幸いです。
2017/08/24 初投稿
2018/10/02 記事構成変更しリライト
レフェルヴェソンスさんの外観・内観
レフェルヴェソンスさんは麻布にある長谷寺(ちょうこくじと読みます)のそばにあります。
最寄駅は地下鉄 表参道駅ですが、歩くと15分ぐらいかかるのでタクシーで訪問する方も多いです。
店に入る前のアプローチが緑に囲まれていてグッときますね。
店内はグランメゾンではなく、緑に囲まれたシックな空間がとても素敵。
適度な明るさで寛ぎの空間が広がっていました。
和のテイストも感じられたが、レフェルヴェソンスのコンセプトによるものでした。
お店を後にするのが惜しいぐらいに本当に有意義な時間を過ごすことが出来ます。
レフェルヴェソンスさんのポイント
こちらのお店はフレンチレストランとなりますが、一般的なフレンチはだいぶ異なります。
簡単にですがまとめましたのでご覧ください。
1.和とフレンチの融合である
和とフレンチの融合はここ最近の流行とも言えるのですが、レフェルヴェソンスはどちらかというと和風に寄ってると自分は思いました。
後でご紹介しますが、大葉を使ったものが出てきたり。
調理法はフレンチなのですが、食材については和のものを重視しているようです。
和食のテイストも感じるフレンチ、がレフェルヴェソンスの料理と言えると思います。日本人ならこのテーマを受け入れて楽しむことが出来るはず。
2.ガストロノミーを極限まで追求している
ガストロノミー=文化と料理の関係を考察すること。
レフェルヴェソンスさんではガストロノミーを極限まで追求し、僕らに訴えかけてきます。
日本人として生を受け、
愛するこの土地の風味と、
世界各地の様々な味わいが、
お互いの良さを自然と引き出しあい高め合い、
お皿の上・テーブルの上・お客様と私ども、
そしてダイニング全体が渾然一体となる「一座建立」を目指します。わたくしどものレストランはまさに「市中の山居」
ここでの3~4時間は、どうぞ心は喧騒から離れ、現実を忘れてください。
レフェルヴェソンスWEBサイトより引用いたしました。
食材はもとより、空間や食器、テーブル、スタッフ、お客さんなどなど、すべてが渾然一体の「一座建立(いちざこんりゅう)」の精神。
これだけ見ると仏教や武士の精神のように見えてしまいますが、フレンチの根幹も勿論残っており、更に渾然一体となって唯一無二の境地に達しているのが印象的でした。
3.寛ぎの空間である
冒頭でも述べましたが、こちらのお店はフレンチなのに寛げるのです。
格式のあるフレンチレストランだとフォーマルなイメージで、人によっては居心地悪いこともありますが、レフェルヴェソンスさんは誰でも本当に寛げます。
空間が寛げることはもちろんのこと、スタッフのホスピタリティが最上級のプロで、僕らは食べて楽しむことに集中すれば良い。
また、料理が美味しすぎて笑みがこぼれる。
それを見たスタッフさんもニコニコ。会話が弾む。
スタッフのエンターテイメントもある。
非常に場が和んでいるんです。
格式あるフレンチだとなかなかこうはいきません。
食事を楽しんでいる2~3時間は本当に有意義で、心に残るものとなるでしょう。
予約・混雑・喫煙の有無
完全予約制です。週末の予約は困難を極めますが、平日であれば比較的予約は取れるかと。
予約は2か月前からオンラインで受け付けています。
オンライン予約時に食事の好き嫌いや、アレルギーなどを伝えておくと当日スムーズかと思います。
ご注意!
予約サイトを見れば分かりますが、予約キャンセルの場合、条件によってはキャンセル料がかかります。必ず訪問出来る日を予約するようにした方が良いと思います。
勿論、ここは禁煙。
メニュー・料理のレビュー(テロワール〜 海と大地が出会う場所で。)
今回は、2017年8月のランチ訪問した際のメニューとなります。
ランチはコース10000円、ディナーはコース20000円。いずれも税・サービス料・ドリンク抜きの価格。
テロワール〜 海と大地が出会う場所でどんな物語が待ってるんでしょうか。気になりますよね。
早速1つずつレビューしていきます。
テーブルセット
今回は半個室のような場所に案内されました。素敵なテーブルセットです。
ウェルカムドリンク
ウェルカムドリンクは、日本酒と白ワインを合わせたカクテル。
ハロー
最初の前菜です。毛蟹、ピーマン、茴香(ういきょう)を合わせたカクテルと、かぼすと日本酒のシャーベット。
毛ガニがピーマンのムースの中に入っていて季節を感じさせる。蟹の臭みは茴香によって巧みに抑えられていて、食欲をそそる。
シャーベットが鮮烈だった。カボスの清涼感と日本酒の旨みが合わさって、舌が完全にリセットされました。
次の料理への期待が高まる。
アップルパイのように
出てきた瞬間、「え?」と驚きを隠せない。
このパッケージから取り出して食べて下さい、やけどに注意して!と言われた。
中身は美しい、アツアツのパイ。具はウニとアナゴ、そして海苔。
噛みしめると、ウニの濃厚さが淡泊な穴子の美味さを倍増させる。
海苔の磯の風味も良いアクセント。
絶妙な焼き加減のパイも本当に美味しい。
このアップルパイのようには日々進化を続けていて、2017/08現在は29代目とのこと。
29回もバージョンアップしてるとは今後も目が離せない。
パン
合間にパンが出てきます。
大阪で有名な、ル・シュクレ・クールさんから取り寄せたパンとのこと。もちもちしててしっかりと美味しい。
豆腐とオリーブオイルのディップはさっぱり系なのですが、パンにつけると力強くなるから不思議。
夏〜鮎をうるかの香りで、枝豆、米酢、茎芋
鮎はレフェルヴェソンスで超人気のスペシャリテ。
鮎の前にコンソメスープが出てきました。なんと、鮎を使ったコンソメスープ。
苔のような香りがします。
鮎は香魚と言われ、苔を食べるので、良質な鮎は苔の香りがするんです。
それをスープでいただけるとはびっくり。
芳しい香りが身体中を駆け抜けて鮎を感じさせて、これは本当に美味しい!
そして、鮎が丸ごと一匹のように出てくる。
ナイフとフォークで食べにくいのでは?と思うかもしれませんが、ご安心を。
これ、丸ごと全て食べられます!頭と身が2種類と全部で3部構成となっています。
そして、なんと、この鮎は焼いてないんです。
頭部分はカラッと揚げてあり、手で持って丸ごとバリバリ食べられます。口の中に鮎の香ばしさが広がります。
手前の身の部分は炙っているとのこと。外側の皮が少し香ばしく、身はホコホコと瑞々しい。
奥の身は蒸してあって、身が程よく柔らかくしっとりとしている。尻尾まで食べられます。
3種の部位と火入れの違いがとても素晴らしく楽しめますが、添えてある うるか(鮎の内臓)と枝豆のソースが悶絶するほど美味しい。
それぞれの身にあった、パーフェクトなソース。
こんな鮎の再構築は未だかつて見たことがありません。
鮎は塩焼きやうるかだけと思っていた筆者ですが、本当に目から鱗でした。
今回の料理の中で一番感動したのは鮎でした。また来年も食べたい。
定点〜 蕪とパセリ、キントアハム、ブリオッシュ
野菜のメインディッシュの登場。
こちらの蕪の料理は、レフェルヴェソンスさんでは昼夜問わず必ず出てくる定番メニュー。
しかも、材料や調理法は、季節を問わずに一切変えないで出してくれるそうです。
一切変えない=定点、とすれば、レフェルヴェソンスの原点とも言えるのかしれません。
この考えに心を動かされ、季節ごとに食べて見たいと感じました。
蕪はジューシーでナイフを入れると汁がブシャーっと飛び出てくる。
土の香りをほのかに感じ、火入れが絶妙なので甘みも出ている。
ハムとブリオッシュ、パセリのソースが蕪にコクを与えて、野菜のスペシャリテにふさわしい一品でした。
シャンパーニュ
順番前後しましたが、乾杯でシャンパーニュを。
ブラン・ド・ブランのきりりとした良いシャンパーニュでした。すっきりと美味しいですね。
マイグレーション〜 とうもろこしの冷たいスープと発酵乳、モーレネグロ
合間にスープが出てきました。
右側はご存知の通りコーンのスープ。仕切りのような白いものはサワークリーム。
右側のペースト状のものがモーレネグロという、カカオやスパイスなどを練りこんだチョコといえば良いでしょうか。
このスープは実は完成品ではなく、自分で完成させるものなのです。
スープ単体で飲んだり、サワークリームを混ぜたり、モーレネグロを混ぜる。
最後には全部を配合してなど、思い思いの味わいでスープを作っていきます。
普通のスープから、自分たちのスープへの移行、それがマイグレーション。
自分たちで作るスープって楽しいです。これも初めての体験でした。
マイグレーションとは移行とか移動を意味します。ご参考まで。
赤ワイン
メインのお肉と合わせるワインを。
ブルゴーニュのピノ・ノワール。香り豊かでもなかなかに力強く、これからご紹介する鹿肉にぴったりだった。
森のむこうに/狩りの記憶〜
メインの肉料理。
ナイフはラギオール。この中から自分の好きなナイフを選ぶことが出来ます。一番人気は、銀のキラキラしたタイプのようです。
キラキラナイフは相方に取られてしまったので、シックなタイプをチョイス。
ナイフを選んだらいよいよ、お肉が運ばれてきました。
メインの鹿肉です。大葉に覆われていて、本当に肉なの?と思ってしまいましたが、意味がありました。
この鹿肉は、シェフが狩をしてきたものなのですが、狩の時をイメージしてるとのこと。
鹿は捕まりたくないですから、木の陰に隠れて身を守りますよね?それをイメージしてるんですって!確かに言われてみれば・・・
じゃあ木の葉(大葉)をどけたらそこには・・・
ジャーン!麗しい鹿肉が登場。実に素晴らしい火入れで、ナイフを入れても柔らかい。
絹のような滑らかさで、噛むごとに鹿の旨味が出てきます。
そして、これに合わせているソースが実に個性的。
なんと、ムール貝のエキスを使ったソースなのです。山のものと海のものを合わせるアイデアはなかなかないですよね。
これにも理由があって、狩をした場所がちょうど海辺の近くにあった山だったとのことで、海のソースが合うんではないか?との発想だったようです。
確かに食べるごとに、ソースと肉が馴染んできて、旨味が無限大に強まっていくんですよね。
あまりのうまさに震えました。
付け合わせのルバーブなども良いアクセントでよかったです。
木陰の涼〜 メロン、ヨーグルト、朴の葉、カフェ
メインまで楽しんだ後はクロージングフェーズへと進んでいきます。最初のデザート。
メロンが薄切りになって実に華やかな面持ち。メロンだけ?と思いきや・・・
中に隠れていたのは、朴葉で作ったアイスやヨーグルト、塩味のケーキなど。
メロンに隠れてるスイーツたちは、まさに木陰で涼をとってるイメージ。テーマを聞いて、デザートを見てなるほどと。
五味を感じて、バランスの良い美味しいスイーツでした。
ミニャルディーズ、お薄 & World peace
いよいよ、最後の1皿。
小菓子の前に、ピーナッツで作ったスープ(ドリンク)を。ねっとりと甘いのですが、すっきりもしてる不思議な味。
ミニャルディーズ。いわゆる一口お菓子たち。
真ん中の棒のついたチョコレートは食べていてびっくり!口の中でパチパチ弾けるんです。面白い演出♪
他の小菓子たちも美味しい。
そして、最後を飾るイベントが待っていました。
目の前でお茶を点ててくれる!
な、な、なんと!僕らの目の前でお茶を点ててくれるのです。
今回はZACさんという外人スタッフさんが点ててくれた。
お点前はにわかでなく、淀みない素晴らしいもの。
きっと稽古をしっかり積んでるに違いないと所作から伺えました。
凛とした空気になりますが、見てて楽しめる。
フレンチでお薄を出すのはここでしかないですよね、きっと。
素晴らしい締めで今まで食べた料理などを振り返ります。
余韻に浸った後は会計となり、お土産にパウンドケーキをくれました。
最後の店前でのお見送りまで抜かりないホスピタリティにもしびれました。
予算・総評
予算:ランチは平均15000円ぐらい。ディナーは32000円ぐらいでしょうか。(適度にお酒を飲んだ場合)
総評:今までのレビューが全てです。何もかもが素晴らしい。
こちらのレストランは一生に一度は絶対行くべき。いや、季節ごとに行ってもバチは当たりません(笑)
筆者史上最強のフレンチレストランになったのはいうまでもありません。
ぜひ予約して訪問してみてください!
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